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歯に衣着せぬトゥルシーの登場は、民主党既存体制の落日を意味する

Straight-talking Tulsi’s rising star means setting sun for Dem Party establishment

RT Op-ed 2018年11月23日

(翻訳: 新見明 2018年12月7日)
<記事原文>
https://www.rt.com/op-ed/444719-tulsi-gabbard-anti-dem-establishment/


フィニアン・カニンガム(1963年生まれ)は、広く国際問題に関して書いていて、その記事はいくつかの言語で出版されている。元々北アイルランドのベルファスト出身で、彼は農業化学の修士であり、イギリス、ケンブリッジ王立化学会の科学担当記者として働いた。その後新聞ジャーナリズムの仕事に就く。20年以上にわたって彼は主要なニュース・メディア組織で編集者かつ著述家として働いてきた。その中にはミラー・アイリッシュ・タイムズやインディペンダントなどがある。今はフリーランスのジャーナリストとして東アフリカに基盤を置いていて、彼のコラムは、RT、スプートニック、Strategic Culture Foundation、Press TVに登場する。


トゥルシー・ガバード © Getty Images / Tom Williams

カショジ記者殺害でサウジアラビアを許すトランプ大統領に対して、トゥルシー・ガバードが痛烈な批判を浴びせたが、それがガバードを2020年大統領選挙の旗手にする見込みをさらに高め、民主党支配層に揺さぶりをかけた。

今週37歳のハワイの代議員が、トランプを「サウジアラビアの売女」と非難した。トランプが、ジャーナリスト、ジャマル・カショギの残忍な殺害に関してサウジ体制を擁護したのを受けてのことだ。米国・サウジ関係はとても重要で、石油王国支配者との断絶は避けなければならない、とトランプは述べた。

トランプは10月2日イスタンブールのサウジ領事館でのアメリカ在住ジャーナリストの残忍な殺害に関して経済的、戦略的な利害を優先したが、それは今週アメリカの政治家やメディアによって広範に軽蔑されることとなった。しかしガバードのトランプへの酷評は、恐らく最も痛烈で記憶に残るものだった。

それは一種の戦闘的な一撃で、進歩派や知識人からも支持され、彼女を注目させることとなった。アメリカの選挙民は長い間、既成政治に対する"自称"挑戦者によって裏切られてきた。しかしトゥルシー・ガバードは、ホワイトハウス奪取への大衆反乱を起こせる希望を与えている。

2012年ガバードが議会に始めて選出されて以来、彼女は徐々に、自身を国民的な人物に高めてきた。「社会主義者」バーニー・サンダース上院議員や、彼の若き民主党の支持者に支援されて、ガバードは2020年、トランプが再度立候補するとき大統領候補として益々期待されている。

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(左)トゥルシ・ガバード(民主党、ハワイ)© Reuters / Brian Snyder; (右)ドナルド・トランプ米大統領© REUTERS/ Leah Millis「サウジアラビアの売女となるな」とトゥルシ・ガバードはトランプに言うが、批評家は非難する。


彼女は既成の民主党に揺さぶりをかけることができる進歩派ニュー・ウェイブの一人と見られている。彼女が既得権益に対して恐れずものを言うので、それが党のボスと彼女が仲違いしたときでも、支持者がガバードの周りに集まる。

2016年、彼女は民主党全国委員会を辞任した。そのとき、大統領立候補者指名でバーニー・サンダースに対してヒラリー・クリントンが有利になるようにした、と彼女は訴えた。ガバードはその次にサンダースを支持して、さらに民主党全国委員会をいらだたせた。既存の党に対する彼女の立場は、若者や党の進歩派の中で多くの賞賛を獲得した。彼らの多くは、自身を「社会主義者」と公然と名乗っている。

ガバードが党のヒエラルキーに挑戦したのはこれが最初ではない。オバマ政権の間に、彼女はしばしばナショナル・テレビショーに出演して、オバマのシリア軍事介入政策を糾弾し、反政府軍グループをワシントンが支援していると非難した。彼女は一貫してアメリカの海外での戦争や体制転覆の陰謀を非難してきた。

ガバードはイラク戦争に2度派兵された退役軍人として、彼女のアメリカの軍事的冒険主義への批判は、誰も反駁できないほどの影響力をもっている。

去年、彼女はシリアを訪れ、バシャール・アサド大統領と会見した。そこで彼女は「事実を発見する任務」でやってきたと語った。彼女の旅に対するアメリカメディアの批判にひるむことなく、ガバードはそれ以来、シリアのテロを打ち破るシリアとロシア軍の努力を称えている。彼女はまた、アサドの政府軍が化学兵器を使ったという欧米メディアの主張を批判し、トランプがシリア軍による化学兵器使用を口実に、その報復として空爆を命じたことを糾弾した。


またrt,comによると、証拠もない「アサドの化学兵器攻撃」宣伝を拒否して非難されるガバード議員


現在、下院の多数を占める新たに選出された他の民主党下院議員とは違って、ガバードは外交政策問題に経験と専門知識がある。彼女は下院の外交問題委員と軍事委員を勤めてきた。だから彼女の主張は確かなものだ。

ある議会聴聞会で、ガバードは元NATO司令官フィリップ・ブリードローブに、ロシアがアメリカ大統領選挙に介入したという主張で、アメリカの偽善について教えた。彼女は将軍に、アメリカはロシアを含めて80以上の国に、数十年にわたって選挙に介入してきたことを思い出させた。

女性議員が今週、カショギ殺害に関してサウジアラビアを許したトランプを激しく攻撃したが、彼女の歯に衣着せぬスタイルは一貫していた。

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イドリブ県のアルカイダのヌスラ戦線のメンバー、2015年5月28日© Ammar Abdullah
トゥルシ・ガバードは、トランプのアルカイダに関するやっかいな二枚舌を非難する。


以前ガバードは、サウジアラビアへの武器販売をアメリカがやめるように求めた。サウジアラビアが中東のテロリストグループを支援している、と彼女は非難した。また彼女は、テロと結びついた国々へアメリカが支援することは違法だとする法案を議会に提出した。

オバマやクリントンの軍事介入に対する彼女の遠慮ない批判が、ある意味でトランプがガバードに注目した理由だった。トランプの大統領選挙後まもなく、ハワイ選出の民主党員は、当時の側近スティーブ・バノンによって設定されたトランプタワーでの会談に招かれた。そこでの話では、トランプ政権の国務長官のポジションさえ申し出があった。共和党内閣の中の民主党員だって!

話は何も実現しなかった。しかし今週のサウジアラビアに関するトランプへの厳しい叱責は、ガバードが権力に対して真実を述べることにやぶさかでないことを示している。たとえかつて彼女がトランプ陣営に誘われた事があったとしても。

しかし彼女は短気で、ずけずけものを言うので、民主党幹部はガバードに反発するかもしれない。彼女の呼びかけである財政改革運動やウォールストリートへの規制強化の呼びかけが、ワシントンの年度ごとに膨らむ巨大な軍事予算の削減要求と同様、党の内外で進歩派を結集させるのも当然なことだ。しかし民主党議会重鎮の多くには、軍産複合体と結びついたロビー・グループからたらふく資金が流れている。ガバードが新星であることは、重鎮らが政治家として日暮れであることを意味している。党機関の運営を考えると、2016年クリントンとサンダースの総崩れで見られたように、2020年に大統領立候補者としてガバードの評価は高まる可能性がある。

これは党内の緊張とディレンマを意味する。あまりにもしばしば民主党体制は共和党と共にワシントンを独占している政党と見られている。多くの普通の民主党支持者や自称支持者にとっては、党は進歩的に任務を放棄して、労働者階級の利害のために戦うことをせず、税の再分配を通して大企業支配と戦うことや、新帝国主義戦争に反対することをしてこなかったのだ。


Also on rt.com A brave new US Congress or same old hypocrisy?
rt.com勇敢な新米国議会なのか、それとも同じ古い偽善なのか。


民主党が進歩的計画を放棄したことが、2016年の大統領選挙でトランプがヒラリー・クリントンに勝利した要因であったことはよく議論されることだ。クリントンはウォール・ストリートの代理人としてまたペンタゴンの操り人形と見られていたのだ。

それでもアメリカ政治の進歩派左翼にはガバードを警戒する声がある。彼らは、彼女の元社会主義的保守主義を指摘し、ゲイの権利や中絶に反対していることを批判する(彼女はカソリックとして育ち、今はヒンズー教徒であるが)。左派の批評家はまた過去の「トランプやバノンとのいちゃつき」を潜在的に右翼ナショナリストの傾向があるとして警戒する。

しかしそのような批判は、多くの普通のアメリカ人投票者にとって形式的なことに見えるかもしれない。

Liberal-pro stationのラジオホストであるティム・ガットーは、ガバードが2020年大統領選挙で勝利できるものをもっていると考えている。民主党を多数の投票者にふさわしいものに変えることによって可能になる、と。

ガットーは述べた。「退役軍人として、私はアメリカのシリア介入と中東での終わりなき戦争に反対の声を上げるトゥルシー・ガバードに拍手を送る。私は彼女がエリート層に対してアメリカ人民を擁護し続ける真の進歩主義者であると信じる」と。

彼は付け加えた。「ガバード議員は、未だ予備役にあるにもかかわらず、アメリカの外交政策に反対の声を上げた。もし彼女が民主党首脳部に抱き込まれなかったら、そのとき彼女はアメリカ進歩的左翼にとって、大統領選挙でこの国を正気に戻す最大のチャンスである」と。
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米軍アフガニスタンへ増強は、中国を閉め出すためか? リチウムや豊富なアフガニスタン鉱物資源のための戦い

More American Troops to Afghanistan, To Keep the Chinese Out? Lithium and the Battle for Afghanistan’s Mineral Riches

ミシェル・チョスドフスキー教授

グローバル・リサーチ 2018年11月18日

(翻訳: 新見明 2818年12月3日)
<記事原文>
https://www.globalresearch.ca/more-american-troops-to-afghanistan-to-keep-the-chinese-out-lithium-and-the-battle-for-afghanistans-mineral-riches-2/5605456

トランプが、アフガニスタン戦争拡大を要求。なぜなのか?それは「世界テロ戦争」の一部なのか。悪者を追跡するためか、それとも何か別のもののためか?

庶民には知られていないが、アフガニスタンは石油、天然ガス、戦略的天然鉱物資源が豊富である。アヘンは言うまでもなく、アメリカの違法ヘロイン市場を潤してきた何十億ドルもの産業である。

これらの鉱物資源には、鉄、銅、コバルト、金、リチウムの巨大な鉱脈を含んでいる。
リチウムはラップトップ、携帯電話、電気自動車用のハイテク・バッテリーの生産で使われる。

トランプの決意の意味するところは、アフガニスタンの豊富な鉱物資源を略奪し、盗むことである。アメリカとその同盟国による16年間の戦争で、破壊された国の「再建」に財政支援するためである。つまり侵略国家に支払われる「戦争賠償」である。


Screenshot: The Independent.

ドナルド・トランプは、16年間の戦争後、再建のために支払う1兆ドルの鉱物資源を狙う。(金、銀、プラチナ、鉄鉱石、銅の豊かな埋蔵量は、経済的独立への道を示すことが出来る。しかし専門家はそれらの計画を「夢物語」と呼ぶ。)

ニューヨーク・タイムズで引用された2007年ペンタゴン内部文書では、アフガニスタンは「リチウムのサウジアラビア」になり得ることをほのめかしている。

        鉱業を発展させるには何年もかかるが、その潜在
        能力が大きいので、政府高官やその産業の経営者
        は大きな投資に値すると考えている。

        アメリカ中央軍司令官デイビッド・H・ペトレイアスは、
        「ここには驚くほどの可能性がある。もちろん多くの
        ”もし”があるが、私は非常に重要な可能性があると
        思う」と述べた。

        「これはアフガニスタン経済のバックボーンになるだろ
        う」とアフガニスタン鉱山・石油省顧問ジャリル・ジュム
        リアニーは語った。(ニューヨークタイムズ、オピニオン
        からの引用)

この2007年の報告が述べていないことは、この資源基盤は、1970年代にさかのぼってロシア(ソ連)にも中国にも知られているということだ。

アシュラフ・ガニー大統領のアフガニスタン政府は、リチュウムを含む鉱山業にアメリカの投資を促すためにドナルド・トランプ大統領を訪れたが、中国は、パイプライン計画や輸送回廊と同様、鉱業やエネルギー開発計画で先頭を走っている。

中国はアフガニスタンの主要な貿易・投資パートナーである(ロシアやイランと並んで)。
その関係は、アメリカの中央アジアにおける経済的、戦略的利害を侵害する可能性がある。

中国の意図は、アフガニスタンと中国新疆ウイグル自治区を結ぶ歴史的ワハーン回廊を通じた陸上輸送を完成することにある。(下の地図を参照)
       
        アフガニスタンの推定3兆ドルの価値がある
        未開発の鉱物で、中国企業が銅や石炭の巨大
        な採掘権を得た。そして数十年間で最初の石油
        採掘譲渡権が、外国人に許可された。また中国
        は、バッテリーから核兵器部品まで広範囲に利
        用されるリチュウムの大きな埋蔵も狙っている。

        中国人はまた水力、農業、建設部門にも投資し
        ている。2国間の国境を横切る76キロに渡る直通
        道路が建設中である。(ニュー・デリータイムズ、
        2015年7月18日)
         
     READ MORE 「戦争はする価値がある」。アフガニスタンの鉱物、天然ガスの巨大な埋蔵量

アフガニスタンの豊富な石油埋蔵量は、中国石油天然気集団公司(CNPC)によって探査されている。 

READ MORE:“The War is Worth Waging”: Afghanistan’s Vast Reserves of Minerals and Natural Gas
資料:鉱業ニュース、2010年8月
        

「戦争はいい商売だ」

米軍基地がそこにあるのは、アフガニスタンの鉱物資源管理を主張するためである。フォーリン・アフェアーズによると「他のどの戦闘地域よりも多くの米軍勢力が、アフガニスタンにいる」。その公式任務は、「テロとのグローバル戦争」の一部として、タリバン、アルカイダ、ISISを追跡することである。

なぜそんなに多くの軍事基地があるのか。なぜ増派が、トランプによってなされるのか。

アフガニスタンの米軍の語られざる目的は、中国を閉め出すことである。つまり、中国がアフガニスタンと貿易・投資関係を打ち立てるのを妨害するためである。

さらに広く言えば、中国国境西側のアフガニスタンに軍事基地を置くことは、中華人民共和国を軍事的に包囲する大きな過程の一部である。つまり、南シナ海への海軍派遣、グアムの軍事施設、南朝鮮、沖縄、チェジュ島などが大きな包囲網となる。(下の2011年地図参照)
    

アジア軸

オバマの「アジア軸」構想で打ち立てられた米国・アフガン安全保障協定の下で、ワシントンとNATO 諸国は、アフガニスタンに永続的な軍事プレゼンスを確立した。それらの基地は、トルクメニスタン、ウズベキスタン、タジキスタンと同様、中国、パキスタン、イラン国境に戦略的に置かれている。


しかし、米軍プレゼンスは中国とアフガニスタン間の貿易・投資関係の拡大を阻止することは出来なかった。戦略的パートナーシップ協定が2012年カブールと北京の間で調印された。アフガニスタンは、上海協力機構(SCO)のオブザーバーでもある。

さらに隣のパキスタンは、今はSCOの正式メンバーであり、中国と密接な2国間関係を築いている。そして今ドナルド・トランプは、パキスタンを脅し、長年アメリカの「宣戦布告のない戦争」の攻撃目標であり続けている。

別の言い方をすれば、地政学的連携の変化は、パキスタンの隣のアフガニスタンをユーラシア的貿易、投資、エネルギー軸に統合することとなった。

パキスタン、アフガニスタン、イラン、中国は、石油、ガスパイプライン計画で協力している。トルクメニスタン、ウズベキスタン、タジキスタンがSCOの正式メンバーであることは、アフガニスタンをユーラシアのエネルギー・輸送回廊に統合する地政学的基盤を与えている。
中国は、アフガニスタンを一帯一路の一部として西中国の輸送ネットワークにいつかは統合することを狙っている。

さらに中国の巨大国有鉱業会社、中国冶金科株式会社は、「タリバン支配地域にある巨大なメス・アイナック銅鉱床を既にうまく支配している。すでに2010年にはワシントンは、「資源に飢えた中国が、アフガニスタンの鉱物資源開発を支配しようとして、アメリカを苦しめることを恐れていた。・・・ローガル州のアイナック銅山の入札を勝ち取った後も、中国はさらなる要求をすることは明かだ。」(Mining.com)

中国とリチュウム戦争



中国の鉱業コングロマリットは今、戦略物資である世界リチュウム市場を支配しようと争っている。その市場を最近まで支配していたのは、「ビッグ・スリー」コングロマリット、つまりアルベマール・ロックウッドリチウム(ノースカロライナ)、ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ、アルゼンチンで操業するFMCコーポレーションであった。ビッグ・スリーが市場を支配しているが、中国はいま世界リチュウム生産の大きな部分を占めていて、オーストラリア、チリ、アルゼンチンに続く4番目に大きなリチウム生産国である。一方中国のチアンキ・グループは、グリーン・ブッシーズと呼ばれるオーストラリア最大のリチウム鉱山を支配している。チアンキは今ノースカロライナのアルベマールと共同でタリソン・リチュウムの51%の株を取得している。

このリチュウム生産の推進力は、中国の電気自動車産業の急速な発展と関連している。

中国は今「リチュウム界の中心」である。中国は既に最大の電気自動車市場である。ウォレン・バフェットに支援された会社BYDは、世界で最大のEVメーカーであり、中国企業はバッテリーのための最大のリチュウム化学製品を生産している。今中国では25の企業があり、電気自動車の51のモデルを作っている。今年、中国で50万台以上のEVが販売されるだろう。2009年からGMがシェビー・ボルトを10万台売るのに7年かかたのに。BYDは今年だけでEVを10万台売るだろう。(Mining.com, 2016年11月報告)

アフガニスタンのリチウム埋蔵規模は、正確に確かめられたわけではない。

専門家の評価では、まだ利用されていない貯蔵量は、世界リチウム市場に大きな衝撃を与えないということだ。

ロシアとウクライナ、ケルチ海峡で緊迫したにらみ合い

Tense standoff around Kerch Strait between Russia & Ukraine: How it developed

RT /World News/ 2018年11月26日

(翻訳:新見明  2018年11月28日)

<記事原文>
https://www.rt.com/news/444857-russia-ukraine-kerch-strait-standoff/


© Ruptly

クリミア半島水域は、ロシア船とウクライナ船が緊張したにらみ合い状態。追跡劇や発砲もあり、戦闘機が飛び交う。モスクワとキエフ双方から厳しい非難の応酬がなされた。

ウクライナ船が、黒海のオデッサからアゾフ海のマリウポールまで、ウクライナの2港間を航行していた。これらをつなぐ唯一の航路はクリミアとロシア本土の間のケルチ海峡である。キエフは、前もって海軍の船がその地域を航行することをモスクワに通告したと言っている。モスクワは(通告がなかったので)警告が与えられた反論した。

2003年の条約で、ロシアもウクライナもケルチ海峡における航行の自由が保証されているが、船が狭く、複雑な航路を通過するには細かな技術的取り決めがある。その地域を通る全ての船は、クリミアのケルチ港によって管理されている。そして全ての船はその施設に連絡し航路と行き先を告げ、海峡を通る許可を得なければならない。

ケルチ海峡近辺のウクライナ船(黄色)の動き© Google Maps / edited

モスクワ時間の午前7時頃(グリニッジ標準時GMT午前4時)に、ウクライナ海軍籍の2隻の艦船と1隻のタグボートが、黒海のロシアの海上境界線を越えて、ケルチ海峡に向かった。

これらの船は手続きに従わなかった、と境界において指令を出すロシア連邦保安サービスは述べた。

© FSB

ロシア当局はウクライナ船籍に繰り返しロシア領域水域から去るように求めたが、彼らはそれらの指示を無視した。そして船は一時的に航行が禁止されている水域に入った。


一方、モスクワ時間の午前11時30分頃(グリニッジ標準時午前8時30分)に、さらに2隻のウクライナ船がアゾフ海の港ベルジアンスクを出港し、反対側からケルチ海峡に接近した。しかしそれから向きを変え、港に戻った。

© FSB

巨大な貨物船が、数隻のロシア海軍に伴われて、保安を理由にケルチ海峡の唯一の航路を、封鎖した。またロシア軍は航空機を緊急発進させた。状況は緊迫していた。サイトのビデオはクリミア橋の下を通るロシアKa-52を写している。後にそれらは数機のSu-25爆撃機と合流した。


ウクライナ船は、ロシア当局の警告にもかかわらず航行を続けた。ウクライナ海軍は、軍艦が通常の移動行動の一部として、オデッサの港町からアゾフ港マリウポールに航行していたと述べた。そして前もってその航行をロシア当局に通告したと主張した。


FSB(ロシア連邦保安局)はウクライナ船の行動を「挑発」として非難した。ロシア当局によるビデオでは、ウクライナ船がロシア船に接近して機動させていることを示している。

深夜FSB(ロシア連邦保安局)は声明を発表した。ウクライナ船が法律に沿った停船指示を無視して、危険な航行を続けたので、ロシア戦艦は発砲せざるを得なかった、と。

船が拿捕されたとき、3人のウクライナ水兵が怪我をしていて、医療援助が与えられた。アゾフ海から海峡に向かっていた船団は、彼らの港に戻っていった。


ビデオ[画像のみ]:ケルチ港のウクライナ船

キエフは目的を達成するために「盗賊手段」を用いる、とロシア外務相スポークスマン、マリア・ザハローバは、ケルチ海峡付近の事件の後に述べた。ウクライナは「まず挑発をする。それからパワー・ゲームをする。そして[最後に][相手側の]侵略を非難する」と彼女は続けた。

真夜中頃、ウクライナ大統領ペトロ・ポロシェンコは、ウクライナ国家保安・防衛委員会(NSDC)に戒厳令を出すように指示した。委員会は発令に向けた動きを開始した。ベルコーブナ・ラーダ(ウクライナ議会)は、月曜日臨時議会でその決定を承認するかどうか票決する。

ポロシェンコは、戒厳令は直ちに軍の動員を意味するものではなく、攻撃作戦は計画されていないと述べた。

一方ロシアは、同じく月曜日に国連臨時安保理事会開催を求めた。議題は「国際平和・安全の維持」の一つだけである。

世界最悪の5大企業

World’s top 5 ‘most evil’ corporations

RT Business News/ 2018年3月3日

(翻訳: 新見明  2018年11月25日)

<記事原文>https://www.rt.com/business/420349-five-most-evil-companies/

アマゾンの創設者・CEOのジェフ・ベゾスは、南インドの都市バンガロールのショッピング・モールでトラックの上に立ってポーズをとる。© Abhishek N. Chinnappa © Reuters
アマゾンのほとんどの企業はきらめく評判のおかげで成功を収めている。しかしいつもというわけではない。RTビジネスは、インターネットで最も嫌われている企業を見つけるために徹底的に調査した。

モンサント

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 モンサントは、紹介する必要もないがCCTやエージェント・オレンジの製造会社であり、世界最大の殺虫剤とGMO種子の製造会社である。モンサントは、殺虫剤や除草剤に耐性がある種子を遺伝子組み替えによって作り出した最初の企業として知られている。モンサントの除草剤は何百万エーカーの作物を枯らしてしまうので非難されている。またその化学薬剤はガンや多くの健康障害を引き起こす製品としてブラックリストに加えられた。

アップル


かつてマイクロソフトを嫌う機種愛好家のお気に入りであったアップルは、最近雇用者を酷使したり、不当な低賃金で告発されている。また資金をオフショアに隠したり、税金を支払わなかったりしている。また健康や環境規制を犯したり、市場での独占状態を悪用していることでも告発されている。そして、そう、意図的に古いiPhoneを遅くしたり、製品が儲かるように高値を付けたりしている。

ネスレ

世界最大の食品飲料水企業ネスレは、生活の質を高めることに努力し、健康な未来に貢献していると言う。しかし奴隷労働を含むおびただしいスキャンダルに巻き込まれている。この多国籍企業は世界でもっともボイコットされている企業の一つである。様々な国の工場で労働者の権利が侵害されていると報告されているからだ。

フィリップ・モリス

アメリカの多国籍タバコ製造会社の製品は、アメリカ以外でも180カ国以上で売られている。フリップ・モリスは、世界最大ブランドの一つであるマールボロを所有している。1999年にはフリップ・モリスはチェコ共和国の役人に、喫煙は市民が早く死ぬので保健コストを減少させ、実際に経済の助けになると説明して言い寄った。

マクドナルド

アメリカのファスト・フード会社マクドナルドは1940年に設立された。会社は毎日イギリスの全人口より多くの客に提供している。しかしひどい労働慣行を行ってきた長い歴史がある。また健康問題を引き起こすジャンクフードを提供することで絶えず攻撃されている。マクドナルドのバーガーはそれ自体では分解しないことを研究者は解明した。

きわめて極悪な企業のトップリスト([ ]内は訳注、ウィキペディア、コトバンク等より)

ゴールドマン・サックス [アメリカ合衆国ニューヨーク州に本社を置く金融グループ。
           株 式・債券・通貨・不動産取引のブローカーであり、貸付・保険
           ・投資銀行業務にくわえ、プライベート・バンキングも行う。
           GPIF年金運用委託先の一つ]

JPモルガン・チェイス [アメリカ合衆国ニューヨーク州に本社を置く
          銀行持株会社である。商業銀行であるJPモルガン・チェース
           銀行や、投資銀行であるJPモルガ社ンを子会として有する。
           JPモルガン・チェース銀行は米国外を含む商業銀行業務を、
           JPモルガンは米国外を含む投資銀行業務を分担している]   
    
エクソンモビル  [アメリカ合衆国テキサス州に本社を置く、総合エネルギー企
           業である。石油メジャー最大手であり、スーパーメジャーと呼ば
        れる6社の内の一社である]

ハリバートン  [資源サービスグループ(Energy Services Group)
          で、ESGは石油と天然ガス探査及び生産設備を製造する。また、
          イラク戦争後のイラクにおける運輸事業などの各種復興事業や、
          海外に展開するアメリカ軍のケータリングサービスの提供も行う
           など、様々な事業を展開している]

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ
          [イギリスのロンドンに本社を置く、タバコ製造・販売企業。略称BAT        
           又はBA。ロンドン証券取引所、JSE上場企業。 代表的な銘柄に
          ラッキーストライクなどがある]

ダウ・ケミカル [アメリカ合衆国ミシガン州ミッドランドに本拠を置く世界最
           大級の化学メーカー。 1897年に漂白剤と臭化カリウムの製造
           メーカーとして誕生した。1999年にはユニオンカーバイドを930億
           ドルで買収し、デュポンに代わり世界最大の化学メーカーとなっ
           た]

デュポン   [世界最大の米国の化学工業会社。1802年デュポン・ド・ヌムール
          が建てた火薬工場に発し,20世紀初めには米国火薬工業の支配
          権を確立,第1次大戦で巨利を得て化学工業全般に拡大,第2次
          大戦では原爆製造に当たり,戦後原子力産業に進出。この間,
          1939年のナイロンはじめ合成繊維,合成樹脂の新製品を積極          
          的に開発,大手石油会社Conocoを所有,モルガン財閥,ロック
          フェラー財閥に次ぐ有力財閥である]

バイエル [ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州レバークーゼンに本
          部を置く化学工業及び製薬会社。アスピリンやヘロインなどを送り
          出した世界的な医薬品メーカーとして知られる]

マイクロソフト [アメリカ合衆国ワシントン州に本社を置く、ソフトウェアを
         開発・販売する会社である。1975年4月4日にビル・ゲイツとポール・
         アレンらによって設立された]

グーグル     [インターネット関連のサービスと製品に特化したアメリカの多
         国籍テクノロジー企業である。検索エンジン、オンライン広告、クラウド
         コンピューティング、ソフトウェア、ハードウェア関連の事業がある]

フェイスブック [アメリカ合衆国カリフォルニア州メンローパークに本社を置
          くFacebook, Inc.が運営する世界最大のソーシャル・ネットワー
          キング・サービスである]

アマゾン   [アメリカ合衆国・ワシントン州シアトルに本拠を構えるECサイト、
         Webサービス会社である。アレクサ・インターネット、A9.com、
         Internet Movie Database などを保有している]

ウォルマート   [アメリカ合衆国アーカンソー州に本部を置く世界最大のスー
          パーマーケットチェーンであり、売上額で世界最大の企業である]


経済金融に関するさらなる話は、RTビジネスサイト

中間選挙の結果をどう捉えるか?

What Do We Make Of The Midterm Election?

Paul Craig Roberts
- PaulCraigRoberts.org - https://www.paulcraigroberts.org - 
    (2018年11月7日)
(翻訳: 寺島メソッド翻訳グループ 2018年11月22日)
<記事原文>https://www.paulcraigroberts.org/2018/11/07/what-do-we-make-of-the-midterm-election/

中間選挙の結果について、私の意見を求める声が読者からあります。

CNNが番組で流した選挙結果の地図を見てみます。北東海岸、西海岸の狭い地域、南西部と南部のヒスパニック、そして黒人の居住地域を除くと、アメリカ全体としては圧倒的に共和党に票が流れました。

私見です。アメリカ中部で票が共和党に流れたのは「哀れな人々」(2016年大統領選におけるヒラリー候補の言葉)がトランプを守りたかったからです。理由は二つあります:
    ①一つはトランプが経済的苦境に陥った人々に語りかけたことが理由です。
      そもそもアメリカの企業が海外に仕事を輸出し、アメリカの労働者と中産
      階級の首を締め上げた結果生じた経済的苦境でした。
    ②もう一つは民主党が「アイデンティティー政治」を取り込んだことです。そ
      の結果民主党は白人をヘイトの対象とする政党になってしまいました。と
      りわけ異性愛だけをよしとする白人男性へのヘイトです。彼らは、自分た
      ちが少数者集団、ゲイそして女性たちの犠牲者だと考えています。そんな
      彼らが白人を問題視する民主党に投票するはずがありません。

クリントン夫妻の時代以前、民主党は労働者階級を代表していました。民主党は実業界を代表する共和党の動きを牽制する政党だったのです。それでいろいろなことのバランスが保たれていました。ところが、クリントン夫妻の時代になって異変が起こりました。民主党選挙区の人たちの仕事を海外に移そうとする共和党の動きにOKサインを出したのです。自分たちの選挙区を売り払った代償として、クリントン夫妻が得たものは共和党の金庫です。それを民主党も使えるようにしました。民主党も共和党も今ではウォール街や軍産複合体に操られています。  

労働者階級は、民主党に見捨てられたため、今では共和党に投票します。

民主党の選挙区に、行き場のなくなった労働者階級は、もはや含まれません。民主党は方向をヘイトに向けました。民主党は現在「ヘイト政党」です。民主党はアイデンティティー政治の「犠牲者グループ」にヘイトを教え込んでいます。この動きで一般の白人は民主党の犠牲者になっています。かくして、民主党は白人票を失い、「犠牲者」の票を獲得することになります。 移民が増えれば結局は「犠牲者」票が確実に一般白人票を上回るでしょう。その場合、民主党のアイデンティティー政治支配下でアメリカの一般白人は、今度は犠牲者グループとなります。実際多くの民主党員が語っていることに注意を払えば、それが彼らの意図するところだとわかります。 

2、3時間前から種々のレポートに目を通していますが、民主党員の75%はトランプを弾劾したいと考えています。理由についての記述は何もありません。私が思うに、その唯一の理由はヘイトです。トランプは「女は男のおもちゃ」と考える億万長者白人男性の典型です。 

これで事情はお分かりでしょう。

特筆すべきはトランプが今回は共和党で当選しましたが、出馬は民主党からでした。彼はロシアとの和平賛成派でした。労働者階級の仕事を何とかしようとしていました。平和と職の安定は民主的なスローガンです。しかし、民主党はトランプを嫌悪しました。何故ならトランプは抑圧的な白人男性の典型だからです。この理屈に合わないヘイト感情が民主党を軍・安保複合体との同盟関係に誘導しました。この軍・安保複合体はロシアとの和平に強力な異を唱えています。和平は彼らの予算と権力を脅かすからです。民主党は「闇の国家」と手を携えながらロシアとの和平を妨害しました。そして第三世界からアメリカへ大量の移民が流入することを支持しました。そんなことをすれば労働者階級の経済的な基盤はますます危うくなります。目的は第三世界からの移民票を獲得し、失った労働者階級の票を埋め合わせることです。

この第三世界からの移民にあてがわれる仕事は、アメリカ中産階級労働者層の収入に依存していることを、民主党ははっきり言って分かっていません。この収入が消滅すれば、第三世界からの移民はもはや存在しない仕事のためにやって来ません。彼らは生活の糧を失ったアメリカ人が支払っている社会保障費の恩恵を受けに彼らはやって来るのです。 

アメリカの一般的白人が罪の意識に屈して崩壊しない限り、民主党は終わりだと思うのです。今回の中間選挙は民主党の有終の美となりました。

だからと言って未来がバラ色というわけでもないでしょう。民主党の動きのせいでトランプは世界に対して攻撃的なスタンスを取ることになりました。アメリカはこの攻撃をとうてい支持できません。トランプの「いじめっ子」的性格の旗は降ろすことが可能なのでしょうか?トランプは、イスラエルと深い繋がりをもつユダヤ教徒の娘婿を排除することなのできるのでしょうか? 

そんなことはできそうもありません。そんなことをすれば、彼はエルサレムへのアメリカ大使館移転や他の決定を撤回せざるを得なくなるでしょう。そして彼や娘婿クシュナー大統領上級顧問とイスラエル首相ネタニヤフとのいろいろな近しい関係は、もし彼がアメリカはイスラエルのコントロールから自由だと言明すれば、音を立てて崩れ去りますし、それは外交上の問題ばかりでなく、彼の家族問題ともなるでしょう。 

トランプがイスラエルに対して従属的姿勢を取ることは奇妙です。そんなことをしてもユダヤ人民主党員から得られる政治的利点は何もないからです。中間選挙においてユダヤ人の票は圧倒的に民主党に流れました。トランプがアメリカ大統領として初めて、おそらくは国家元首としてただ一人、エルサレムをイスラエルの首都として認定しても関係ありませんでした。  

ユダヤ人で下院の権力の座に登り詰めた民主党員のアダム・シフは、トランプ大統領の調査を手ぐすね引いて待っていると発言しています。シフはトランプの首根っこを掴まえる自信がありそうです。実際、ユダヤ人はアメリカの人口に占める比率は極小であるにも拘わらず、議会で最重要な委員会の5つのポストを占有しています。
    ①Jerrold Nadlerは司法委員会
    ②Eliot Engelは外交委員会
    ③Nita Loweyは歳出委員会
    ④Adam Schiffは諜報特別委員会
    ⑤John Yarmuthは予算委員会

アメリカの歴史の中で最もユダヤ的な大統領であるトランプが国内のユダヤ人の標的にされていることをどう説明したらいいのでしょう?たぶんこうです。ユダヤ人は非ユダヤ人社会を崩壊させることにより強い関心を抱いているのです。ユダヤ人にとって、その偏執狂的な見方では、非ユダヤ人社会は脅威です。トランプがイスラエルの中東政策(=「パレスチナ人ジェノサイド」)を全面的に支持していることなど眼中にありません。

ドナルド・トランプ以前のアメリカの大統領がこれほど完璧にイスラエルに身売りしたことは一度もありません。トランプはあのちっぽけで、取るに足らないイスラエルという国に対してそんなことをしているのです。 

トランプが「偉大なアメリカを再び!」を実現することはあり得ません。アメリカをイスラエルに従属させていては無理です。